KAMIYA AKANE

技法について
TEXTURE

織物組織

織物は経糸と緯糸の組み合わせで布になります。 平行に並んだ経糸と緯糸がそれぞれ上下し交差することで1本だった糸が布という面を形作っていくのですが、この交差を「織物組織」と言い、織物組織には様々な種類があります。 産業革命以降、織物組織の代表的なものを「平織」「綾織」「繻子織」とし、これを「三大組織」と言っています。 この三大組織と、糸を互いに絡ませて織り上げていく「捩り織」が多くの織物組織の基本になります。

図案 図案

織絣とは糸を部分的に染め分け、織り上げて模様を出した織物です。 染め分けた糸が経糸であれば経絣、緯糸であれば緯絣、両方であれは経緯絣と呼んでいます。 絣糸を作る方法も多様で、防染方式のものに括り・板締・織締、捺染方式のものに解し・摺込みがあります。 絣はインドで発祥され、東南アジア、琉球経由で日本本州へ伝わったのではないかと言われていますが、確かではありません。 絣の語源は柄の端が擦れて見えることから"かすれ"が"かすり"になったとも言われています。 沖縄では絣を"トゥッチリー"と言い、経緯総絣のものを"ムルトゥッチリー"と言います。

図案 図案

手結い絣

私は手括りによって絣糸を作っています。 沖縄では"手結い"といい、手括りした糸を両耳の方で緯糸をずらしながら織って模様にしていきます。 経絣はマシンと呼ばれる木の板に釘を打ち付けた道具を使い、経糸を絣の束ごとに分けてマシンにかけて手括りしていきます。

糸 糸

花織

地組織とは別に経糸を数本飛ばして織ることで緯糸を浮かせ柄を出します。 緯糸を浮かせるために経糸を地綜絖とは別の花綜絖に通して経糸を浮き沈みさせます。

花織 花織

両面浮花織・緯浮花織

地綜絖と花綜絖を同時に踏んで緯糸を入れる場合、表は緯糸が浮き、裏は経糸が浮きます。 これを両面浮花織といいます。
地組織とは別に紋様用の糸を使用し、地綜絖と花綜絖を交互に開口して織り進める場合、 表は緯糸の浮いた紋様が出て、裏には紋様の遊び糸が飛んででます。これを緯浮花織といいます。

花織 花織
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